· 

知っているようで知られていない磁器の器の取り扱い

晩香窯の庄村久喜が作った器:シルクのような光沢感を持つ白磁の器。
                                                       白妙彩磁皿

朝晩と寒くなってきました。

 

アイスコーヒーよりもホットコーヒーが欲しくなることで季節の変わり目を感じています(笑)

 

寒くなると鍋が食べたくなります。

 

アッツアツのグラタンもいいですね。

 

グラタンは年中でもいけますが・・・。

 

最近、我が家では頻繁に手作りの茶碗蒸しが食卓にでます。

 

食卓に並ぶたびにクオリティーも高くなってきてます。

 

近々、茶碗蒸し入りの器を販売するかもしれません(冗談です)

 

とてもおいしいですよ。

 

とてもおいしいのですが・・・

 

少し気がかりなことがあります。

 

それは・・

 

器の耐熱性のことです。

 

器としての機能があれば、どんな使い方してもある程度大丈夫!

 

と思っていませんか??

 

金属(金・プラチナ・銀など)を使っているものは電子レンジは使えない!などと、

 

 

知っていることもありますが、使えない理由は知っていますか??

 

他にも意外と知られていないこともあります。

 

今回は、そんな磁器の器の取り扱いについて、私が知る限りの知識でご紹介させてもらいます。

 

まずは、

 

金属を使っている器が電子レンジで使えない理由ですが、

 

電子レンジというにはマイクロ波(電波)を使い食品内の水分を振動させることで熱を発生させています。

 

金属を使った器はそのマイクロ波をすべて反射してしまいレンジ自体がダメージ受けやすくなります。

 

また、金属の中にある電子がマイクロ波によって激しく運動してしまいます。

 

バチバチと火花が散るような光景は想像できると思いますが、それです。

 

アルミホイルなんかもダメですよね。

 

後は、見た目は金属っぽくないものでも使わない方が良いものもあります。

 

有田焼や九谷焼でよくみられる上絵付けされた器です。

 

上絵具には金属を含んだものが多く、上記のようなことが起こる可能性もあります。

 

また、きれいに絵付けされたものが剥離することもあります。

 

電子レンジを使用する際は、器を確認して使うようにしてください。

 

 

次に、フォークやスプーンを頻繁に使うと器が傷つくことがあります。

 

専門用語でメタル傷(メタルマーク)といいますが、

 

これに関しては金属のものを使わず木製のものを使うということしか言えません。。

 

どうしても金属を使いたいのならば、なるべく丁寧に使うことで少なからず防止できます。

 

器の傷と考えがちですが、厳密にいうと、

 

器自体が傷ついているというよりも、スプーンやフォークの金属が削れて付着しているのです。

 

その付着した金属を取り除けばよいのですが、

 

かなり困難です。。

 

透明な釉薬(ガラス質が多いもの)よりもマット質な釉薬の器の方がより付きやすいみたいです。

 

 

 

除去する方法ですが、

 

一番目が細かい耐水性の研磨ペーパーを使えばメタルマークが消えますが

 

ガラス質が多い釉薬にこれをやると逆に釉薬を傷つけ見た目が変わります。

 

マット質な釉薬は・・・・消えるかもしれません。(試したことがないので予想です。。)

 

庄村久喜の白磁もメタルマークはついていしまいます。避けることはできません。。。

 

しかしながら、

 

庄村久喜の白磁は見た目、マットな質感ですが、

 

 厳密にいえばマットの釉薬ではありません。

 

また、ガラス質が多い透明な釉薬でもありません。

 

 

釉薬と磁土の中間物と考えてください。

 

だから、見た目も傷付きにくく、メタルマークを除去することが可能です。

 

だけど程度問題です。

 

器自体を研磨する行為なので。。 

 

 

 

最後に、耐熱性に関してです。

 

磁器を焼く場合1300℃の高温で焼いております。

 

だから、熱に強いと思いがちですが、そこに落とし穴がります。。

 

例えば、

 

 

油が多い料理を器に盛り、電子レンジを長時間使ったとしましょう。

 

油の沸点は300~500℃でしょうか。

 

さすがに沸点になるまで使う方はいませんが、100℃以上の高温になりやすいです。

 

要するに、料理がある場所とない場所で器自体に温度差がうまれます。

 

1300℃の高温で焼かれた磁器なので熱に強いイメージですが、

 

高い温度差には勝てません。。

 

温度差によって割れることがあります。。(100%ではありません)

 

逆に100℃以下で沸騰してしまうものはどうでしょうか。

 

お茶、水、などでしょうか。

 

こちらに関しては問題ないと思います。

 

オーブンはどうでしょう。

 

レンジ&オーブンは一般的です。

 

オーブンはレンジと違い、対流熱による加熱です。

 

こちらも100℃以上になりやすく、調理として長く使うことが多いので、

 

温度差が生まれやすいでしょう(温度差には、レンジ内と外との温度差もあると思います。)

 

・・・・

 

食洗機は?

 

基本的に大丈夫です。

 

ですが、強い研磨剤を含む洗剤で、何千回、何万回と回せば・・・それは保証できないです。。

 

とくに上絵付けされたものは最初から避けた方が良いでしょう。

 

漂白剤は??

 

磁器のうつわであれば、問題ないです。

 

 

 

・・・

 

 

いろんなことを説明しました。

 

まだまだあるかもしれませんが、これくらい知っていれば問題ないでしょう。

 

 

晩香窯のうつわは基本的に電子レンジ、食洗機、漂白はすべてOKと説明しております。

 

一般的な使い方をして頂けましたら問題はないです。

 

電子レンジはチンして温める程度ならば全く問題ないです。

 

調理に使う場合には、なるべく耐熱用の器をご使用願います。

 

そんなところでしょうか・・。

 

知っているようで知らないこと。

 

皆様、いくつありましたか??

 

・・・

 

ちなみに、我が家の茶碗蒸しで使う器は大丈夫なのか??

 

大丈夫です。

 

100℃まであがりませんので。

 

茶碗蒸し調理は80℃くらいがベストみたいですよ!