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有田陶器市を終えて|白磁の光沢に足を止めてくださった皆さまへ

有田陶器市、無事に終了いたしました。

 

今年は途中、雨や風の強い日もあり、天候に左右される場面もありましたが、

後半の二日間は本当に多くのお客様にお越しいただきました。

足を運んでくださった皆さま、作品を手に取ってくださった皆さま、そしてお声をかけてくださった皆さまに、

心より感謝申し上げます。

 

陶器市という場所は普段の個展や百貨店での展示とはまた少し違います。

通りを歩く人の目的もさまざまで、掘り出し物を探す方もいれば、有田の町歩きを楽しむ方もいます。

作家の名前や経歴、作品の説明を最初から知って来られる方ばかりではありません。

 

だからこそ、今年あらためて強く感じたことがありました。

 

それは、名前も格式も説明も関係なく、ただ目の前にある白磁の光沢に、

ふっと足を止めてくださる方がいたことです。

 

通りに並べた器に自然光が当たり、白磁の表面が静かに光る。
その光を見た方が、吸い込まれるように近づいてきて、

 

「きれい」
「すごく白い」
「何か違う!」

 

そう言ってくださる。

その反応が、私にとって何よりうれしいものでした。

 

もちろん、作家として活動している以上、技術や経歴、展覧会での評価、作品の背景を伝えることも大切です。

けれど、それ以前に、ただ見た瞬間に「美しい」と感じてもらえること。そこには余計な理屈がありません。

 

白磁そのものの美しさが、きちんと人に届いている。

 

それを目の前で感じられたことが、今回の陶器市で一番の収穫だったように思います。

 

私が目指している白磁は、ただ白いだけの白ではありません。
硬い磁器でありながら、どこかやわらかく、光を受けるとシルクのように静かに艶めく白です。

 

その質感に気づき、足を止め、手に取ってくださる方がいる。
それは、作り手として本当に励みになります。

 

有田陶器市は、多くの人と作品が直接出会う場所です。
慌ただしさもありますし、天候に振り回されることもあります。正直、体力的にはなかなか大変です。

陶器市は優雅な祭りというより、半分は修行です(笑)

 

それでも、作品を前にしたお客様の素直な反応に触れると、やはりこの場所には大きな意味があると感じます。

 

今年もたくさんの出会いをいただきました。

 

お買い上げくださった皆さま、声をかけてくださった皆さま、遠方から訪ねてくださった皆さま、本当にありがとうございました。

これからも、素材としての磁器の美しさを信じ、白磁の可能性を一つずつ形にしていきたいと思います。

 

 

ありがとうございました。

 

次回は・・7月の熊本での個展です。 今まさに制作中です。

詳細は日程が近づきましたら改めてお話しします。